JC08モードに代わる新しい燃費測定モードWLTCとは?

新しく導入されたWLTCという燃費計算の方法をご存じですか?

いままではJC08モードという国内規格を使用していましたが、平成29年からWLTCが徐々に用いられるようになってきています。

今回は、この新たなモードであるWLTCと、以前から使用されていたJC08や10・15モードなどについてまとめてみました。

どんな理念にもとづいた測定方法なのか、それぞれの違いは何か、いろいろな角度から迫ってみたいと思います。

まずは、JC08モードとはどういう測定方法だったのか?

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JC08モードとは?

JC08モードは、2011年に導入された計測方法です。

その前は10・15モードという方法を使用していたのですが、実際の燃費との差が著しいなどの理由でJC08が採用されることとなったのです。

相談者
確かに、実燃費との差がありすぎでしたよね。

では、どういう方法で測定するのでしょうか?

そもそも、車と一口にいっても千差万別で、さまざまな車種や、各メーカーによる違い、あるいは車の使用環境も全く異なり、そういうなかで一律に適用される燃費基準というのは、非常に難しい問題を含みます。

いい加減な基準では、燃費の数値の客観性が担保できないのです。

このJC08は、シャシダイナモメーターという屋内の検査システムを使用し、そのことで外部環境の違いを考えずに公正なデータの比較ができるのです。

このシャシダイナモメーターというのは、地面に埋め込んだ回転するローラーで、車の4輪がそのローラーにちょうど載るようにできています。

そのローラーの上で車を加速させ、燃費測定をするのです。

外部環境を考えず、と書きましたが、まったく無視するわけではないことはつけ加えておきます。

このローラーの上で測定する前に、実際にテストコースで走行して転がり抵抗や空気抵抗の数値も加味されるからです

では、どのくらいの距離で燃費を計算しているかというと、8.17km の距離をシャシダイナモの上で走らせ走行時間は1204秒と定められ、平均車速は 24.1km/h です。

ずいぶんゆっくりに感じますが、この速度で 8.17km を走らせるわけではありませんからね。

最高時速が 81.6km ですから、スピードを上げたり下げたり、ときには速度を0にしたりと変化させながら、規定の距離を走るのです。

これは、実際の交通が走行や停止、さらに発進などの繰り返しであることから、速度を調節して測定しているわけなんですね。

また、JC08の特徴は、いわゆるコールドスタートと呼ばれるエンジンをかけてすぐに走り出して計測を開始する点にも表れています。

エアコンも使用せず、1204秒をかけて 8.17km を走り、消費したガソリン量から燃費を割り出すという方法と2名が乗車したと仮定して110kgを加重して計測する点も特徴のひとつです。

しかし、この測定した数値が、実際の燃費を正確に反映しているかどうかという点は疑問のあるところです。

有名な例では、トヨタのプリウスの燃費は 40.8km/h となっていますが、実際はそれほどの燃費は見込めないとされています。

なぜそうなるかというと、一因として考えられるのは、実際の走行では、天候や気温などによって室温の設定も必要になるにもかかわらず、このJC08ではエアコンは使用せずに測定する点などがあげられます。

客観性を確保するための測定方法ですが、実際の燃費とあまりに違いすぎるようでは、この測定方法そのものの不信につながってしまいます。

そのため、より正確性を期したWLTCの登場となるわけですが、その説明に進む前に、まずはJC08の前の方法である10・15モードについても一瞥しておきましょう。

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10・15モード燃費とは?

この計測方法は、1991年に正式に導入されました。

最初は10モードが1973年に導入され、15モードが1991年に追加されて10・15モードとなりました。

この方式以前は、テストコースを実際に走行して燃費を計算していたようですが、この10・15からはシャシダイナモを使う方式に変わりました。

この方式の特徴は、アイドリングや加速、停止の時間や最高速度などもきっちりとパターンが決められていることです。

10モードの方で例を挙げて説明してみましょう。

最初に20秒間アイドリングし、その後 20km/h まで加速して速度を7秒間維持し、減速して7秒間停止、さらにアイドリングを16秒続け、40km/hまで加速など、きっちりと停止・発進のパターンが決められているのです。

4.165kmの距離を660秒で走行してデータをとります。

比較可能な数値を得るためにはこういったルールは確かに必要ですが、実際の走行を反映しているとはいいがたいと思います。

実際に、この10・15モードの燃費数値は、現実の数値よりも高くなるため、あくまで参考程度にしかならないものでした。

参考として、10・15モードで測定された三菱のデリカの数値を国土交通省のHPで見てみましょう。

 

燃費は 15.0km/h となっています。

ではJC08モードではどうでしょうか。

燃費は 13.0km/h です。

JC08ですら実態とは乖離があるとされているのに、10・15モードはそれよりも高い数字となっています。

より現実に即した方法が求められる所以でしょう。

では、新しく採用されているWLTCはどうでしょうか?

燃費測定モードWLTCとは?

 

JC08が国内の基準であるとすれば、WLTCは国際的な基準といえるでしょう。

内容も、「市街地モード」「郊外モード」「高速道路モード」などにわかれ、それぞれの燃費の数値と、使用時間配分を平均化したWLTCの数値が表示される形式になります。

これらのモードは、実際の道路環境の違いですが、測定方法もおのおの少しずつ違います。

10・15やJC08のようにシャシダイナモでの計測という点は同じですが、上記の3モードに分けて計測していく点が新しいところといえるでしょう。

それぞれのモードについて以下に特徴を説明していきます。

・市街地モード

市街地を想定しての燃費測定ですので、平均車速も18.9km/hと低速で最高速度も56.5km/h、走行時間は589秒で走行距離は3.1kmです。

・郊外モード

市街地とは違い、信号や渋滞などはあまり影響しないものと想定しての計測です。

平均車速は39.5km/h、最高速度は76.6kmで走行時間は433秒で、距離は4.76kmを走ります。

・高速道路モード

高速を想定しての計測ですから、平均車速も56.7km/hとなっています。

最高速度は97.4km、455秒で7.16kmを走ります。

すべての走行時間は1477秒、距離は15.01kmとなり、JC08と比べて倍の距離で計測することになり上記3モードに共通している項目は、1名乗車と荷物を想定してプラス100kgの加重をしていることです。

また、エアコンはやはり使用しません(使ってよ~)

客観性を確保するにはエアコンなしで測定するほかはないようです。

では、実際にどんな数値になるのか、例をあげましょう。

スバルのフォレスターの型式5BA-SK9を見てみます。

JC08では燃費が14.6km/Lですが、WLTCでは13.2km/Lとなっており、比較すると燃費の数値がよりシビアなものになっていることがわかります。

JC08ではコールドスタート率が25%なのに対し、WLTCは100%であり、冷機状態が増加しているという点も影響しているかもしれません。

いずれにしても、JC08よりは一層現実の値に近づいたといっていいでしょうね。

ただ、説明したように、検査ではエアコンを使用しない状態にあるなど、まだ現実とは乖離がある数値であることは否めません。

より正確な数値に近づいたとはいっても改善の余地はまだありそうです。

今後の展開に期待しましょう。

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まとめ

低燃費の追求は、車のエネルギー源を輸入に頼る我が国にとって宿命的なものといえるでしょう。

燃費のいい車は、私たちにとって魅力的に映るのです。

顧客のニーズに応えるためにも、正確な燃費の計測は欠かせません。

今回ご紹介した計測方法の変遷は、そのためのものです。

何事も改善していくというのは、時間もかかるしむずかしいものです。

これからもさらに改良されて、より精密になっていくことを期待しましょう。

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