昔は、シートベルトを着用せずに運転している人が結構いましたが、今はもうそんなことはありませんよね。
むしろ着用しないで運転するなんて考えられません。
しかし、です。
後部座席の場合はどうなんでしょう?一般道でも高速道路でも?
義務なんでしょうか?罰則もあるんでしょうか?
今回はそんな疑問に答えていきます。
まずは、後部座席のシートベルトは義務なのかどうか、この点から確認していきましょう。
シートベルトというのは安全を確保するためにとても大切なものです。
後部座席のシートベルト義務なの?一般道でも?高速でも?
結論から言えば、義務なんですね。
シートベルトに前列も後部座席も関係ありません。
そもそも、シートベルトは運転席・助手席では以前から義務となってました。
一方の後部座席のシートベルトはというと、実は平成20年6月から義務になったんですね。
これを知っているという人は少ないと思われますが、もう10年以上前なんです。
道路交通法第71条の3に明記されて降りまして。
ドライバーがベルトを着用するのは当たり前ですのでそれはいいとして、一緒に乗る人が後部座席であれ、助手席であれ、ベルト着用ナシで走行させてはならない、というのが道交法第71の3の趣旨です。
後部座席であっても、シートベルトの着用は「義務」なんです!!
一般道は大丈夫だろう!という考えを持っている人もいるかもしれませんが一般道であろうが高速道路であろうが関係なしに後部座席でのシートベルトは義務なんです!!
でなければ、後部座席でシートベルトをしてないと運転手が違反になってしまうんですね。
しかし、実際には着用していない人が多いのも事実ですよね?
2017年の警視庁の統計によると、36%の人しか、後部座席のシートベルトをしていないそうです。
安全の為にも、後部座席のシートベルトは必須では無いでしょうか。
貴方が一番気になるポイントは罰則があるのかないのか?
はたまた、罰金があるのかないのか?
つぎにその点を見ていきましょう。
後部座席のシートベルトの違反金は?点数は?あるの?
実は、一般道では違反金も点数を引かれるなどの罰則がないのが現状です。
口頭での注意だけになっていますね。
「義務」ではあっても、していないからといって行政処分を下されるわけではないのです。
ただし、高速道路は別です。
1点の違反点数を取られます、反則金もありません。
なお、違反点数を科されるのはドライバーであって、後部座席の人ではありません。
それだけ?という感じですが、それだけなのが現状です。
そう考えれば、タクシーで後部座席に乗車したときにベルト着用を促されることがあまりないのも頷けるのです。
もちろん、タクシーでも高速道路を使用するときはベルト着用をお願いされますが、一般道ではそういうことはありませんよね。
法律で「義務」と定められている以上、将来的には何らかの罰則が科されることも十分考えられますが、現状は一般道ではお咎めナシということになります。
そのため、後部座席でのシートベルトの着用率というのが低くなっているのも事実でしょうか?
では、法律上でシートベルト着用が免除される項目というのは決まっているのでしょうか?
免除される事はないの?
実は免除される条件というのも政令で決まっています。
正確には、道路交通法施行令という名称ですが、この第26条3の2 2項に、同乗者の免除のケースが列挙されています。
こちらのサイトで全文を見ることができます。
原文は無味乾燥な文章ですので、あまり読む気にもならないでしょうから、カンタンに紹介すると以下のようになります。
1・座席の数を凌ぐ人数が乗車し、全員のベルト装着ができないとき
2・負傷中であったり、または障害を持っていたり、妊娠中だったりした場合などの理由で、どうしてもシートベルトを装着できないとき
3・肥満が相当な場合や、座高の異常な高さによってベルトを装着できないとき
4・救急車や消防車に隊員として乗車するとき
5・警官が容疑者を車に乗せて連行するとき
6・郵便物などの集配業務に従事しているとき
7・パレードなどで警察車両に護衛されている自動車に乗車するとき
8・選挙運動中の自動車に乗る立候補者およびそのスタッフ
以上がシートベルトを免除される例です。
正確に知りたい方はぜひ上記のサイトで確認してみてください。
では、後部座席でのベルト装着は、やはり生命の保護に直結するのでしょうか。
後部座席でシートベルトしないと危険なの?
後部座席ならベルト無しでも大丈夫だろう、と考えるのは大きな間違いです。
前方にシートがあるせいで油断するのか、なぜかベルトをしない後部座席の人が多いのですが、もし事故に遭った場合、シートベルト非着用だと死亡率が格段に上がるのです。
警察庁のHPによれば、着用していないケースでは、着用している場合と比べて死亡率が14.7倍だそうです。
車外に投げ出されるケースや、前列の搭乗者に激突するケースなど、シートベルト非着用ではこういった例が起こりうるのです。
それもそのはずで、もし時速60kmで走行して事故に遭った場合、搭乗者は慣性の法則で時速60kmで車内のシートや天井、さらには窓ガラスにたたきつけられるわけで、車外に放り出されるケースがあるのも十分理解できるのではないでしょうか。
高速道路であれば、100キロはスピードが出て居ますので、シートベルトをしてなければ被害は甚大になってしまうのも分かりますよね。
後から後悔するより、命を守るために私たちができることは安全運転とシートベルトの着用ですね!!
この点は心に刻んでおきたいですね。
まとめ
やっぱり乗車中は座席にかかわらずシートベルトは必須ですね。
法律で決められているから着用をする、というよりも、自分や家族の命を守るためにはむしろ絶対ですね。
身体的な問題で着用できないケースは別として、できるのに着用しないという選択肢はありません。
習慣ずければ全く苦にもなりませんので、子供が居るご家庭ては小さな頃から習慣ずければ良いと思いますよ。
このことを再認識して、日々の運転に向き合う必要があるのではないでしょうか。