アドブルーとは何でしょう?知ってますか??
ディーゼル車に乗っている方、トラックに乗ってる方にはなじみの名称でしょうか?
ガソリン車の方にとっては、初めて聞くという方もいるかもしれません。
今回のテーマは、アドブルーです。
その特徴と原理を知れば、ディーゼルをより深く理解できるようになります。
その裏には、エンジニアたちの努力があるということも垣間見えてきますし、今後ディーゼル車を購入するのであれば是非見て下さいね^^
さっそく核心から迫っていきます。
アドブルーとは、一体なにか?
アドブルーとは?
ディーゼルといえば、かつては排ガスで悪名が高かった時代もありました。
政府による規制によって、ディーゼルエンジンそのものの性能が大幅に改善されたことで、いわゆるクリーンディーゼルの登場となったわけです。
ただ、ディーゼルの構造上、大きな問題として立ちはだかっていたのが、NOxつまり窒素酸化物の存在です。
燃焼効率をあげればあげるほど、PM(粒子状物質)を減少させることはできるのですが、その代わりにNOx(窒素酸化物)を生み出してしまうデメリットが残されました。
このNOxを無害化するためのシステムが、尿素SCRで、アドブルーはこのシステムに欠かせない存在なのです。
エンジンで生み出されたNOxは、まず酸化触媒という部品でふるいにかけられ、ここで一酸化炭素や炭化水素が除去されますが、NOxは完全に無化されません。
そこで、マフラーの部分でアドブルーをNOxに吹き付けます。
アドブルーの成分は尿素水で、CO(NH₂)₂+H₂Oというのが化学式で、後者のH₂Oは水ですから、前者が尿素水の核心部分ですね。
構成元素は炭素、酸素、窒素、水素などですが、要はこれらの元素が、NOxと化合することで窒素と水に分解してしまうのです。
細かく言えばアドブルーからアンモニアが生成されてそれらがNOxを分解するそうですが、そこまで深掘りしなくてもいいでしょうね(笑)
重要なのは、アドブルーによってNOxが無害化されるということ、この点です。
ちなみに、尿素水が成分、と説明しましたが、アドブルーは水と高品位の工業用尿素を混ぜた透明で無色の液体で、尿素という漢字に惑わされてはいけませんよ。
また、取扱もきわめて簡単で、資格がなくても、つまり素人でも使用することができます。
この点はうれしいですね。
自分で購入して保管しておけるということですからね。
そうすると、余分にお金も掛かるって事ですよね?
でも環境の為ですから、そこは理解して頂きたいです、
燃料と一緒に毎回アドブルーを入れないと駄目なの?
アドブルーの補充の目安は?
乗り方や車種にもより変わる部分はありますが、1000キロの走行でアドブルーが1リットル消費される事になり、ハイエースですと、アドブルーのタンクの容量が7,4リットルですので7400キロ走れる事になります。
想像してた以上に走れるんですね^^
そうすると、乗り方にもよりますが半年に一度補充すれば大丈夫そうですね。
それか、オイル交換のたびに補充するのが一番でしょう^^
後で紹介しますので暫しお待ちくださいませm(__)m
以上でアドブルーのあらましは理解してもらえたのではないでしょうか?
そんな素晴らしいシステムの尿素SCRですが、マツダの車にはこのシステムを採用していません。
どういうことでしょうか?
マツダのディーゼルにはアドブルー無いけど何故?
マツダは尿素SCRを採用していません。
マツダが独自に開発したSKYACTIVE-Dによって、アドブルーを使わずにNOxの処理に成功したからです。
だからこそ、マツダ車にはアドブルーは必要ないのです。
そもそも、尿素SCRは、排出ガス規制を受けて生まれたものです。
窒素酸化物NOxを除去するための装置として開発されました。
このシステムの尿素SCRは世界中で広く採用されるようになっていきます。
そのような潮流の中で、マツダは独自のシステムを開発する道を選んだのです。
なぜ、困難な道を選んだのか、その理由は様々あると思いますが、大きなウェイトを占めたのは、尿素SCRではコストがかかるという点ではないでしょうか?
コストとは、車両の価格のことです。
つまりカスタマーに負担を強いる結果となるのを恐れたのかもしれません(本当の所は分かりませんが)
そこで、登場したのがSKYACTIVE-Dです。
マツダのエンジニアたちの執念の結晶といっていいでしょうね!
圧縮比を下げることで、従来よりも有害物質の発生を防ぐとともに高効率を実現したディーゼル=排出ガスというイメージを変えたいという思いもあったでしょう。
マツダは自社開発でアドブルーを使用しない驚きのエンジンを作ったのです。
アドブルーも素晴らしいシステムですが、マツダの達成もまたすばらしいものがあります。
こういう次第で、マツダはアドブルーを使用していないというわけです。
それでは、次に、アドブルーが無くなったとき、そのときはどういうことが起こるのか?
アドブルーが無くなったらどうなるの?
走行中にアドブルーが切れてしまったときは、そのまま走行を継続してください。
決して停車してエンジンを切ってはいけませんからね。
なぜなら、エンジンをストップさせたが最後、車は動かなくなってしまいます。
そうです、エンジンがかからなくなるのです。
イザというときのために、この点は絶対に覚えておいたほうがいいです。
ですから、そのまま走行を続けて、アドブルーを準備しているガソリンスタンドやディーラーまで行き、そこで補給しましょう。
決して慌てないで冷静に対処することが大切で、アドブルーはあくまで排気ガスに関係する液体ですので、車を走らせる軽油とは違いますからね!!
ですから、走行することは可能なのです。
ちなみに、そういう事態になったときに、アドブルーを常備しているディーラーでしたら直ぐに見つかると思いますが、もしそれが深夜とかですと困ってしまいますよね・・・
そこで、全国のガソリンスタンドを検索できるサイトを紹介しておきます。
「gogo.gs」というデータベースで、スタンド検索のフリーワードに「アドブルー」というワードを入力して検索すると、アドブルーを備えてあるスタンドがヒットし更には、都道府県や市区町村を選択できる項目もありますので、お近くのスタンドを探すにはもってこいです。
さあそれでは、皆様が一番気になる価格を見ていきましょう。
アドブルーの価格
お近くのディーラーやガソリンスタンドでも勿論購入できますが、今はインターネットの時代、Amazonでも楽天でも購入可能です。
種類としては、10Lタイプと20Lタイプが多く、なかには5Lタイプの2個セットなどの商品もあります。
販売メーカーもいくつかありますが、品質でそれほど差があるとは思えません。
ちなみにAmazonでは、相原産業の尿素水10Lで2,180円です。
AdBlue アドブルー 高品位尿素水 10L(ノズル付属)
ドイツ自動車工業会の認証付きですから、品質も問題ないでしょう。
他にも多くの種類の商品がありますから、ご自分の好みに応じて選んでいただければいいと思います。
ただし、アドブルーは一度開けたら劣化が進行しますので沢山買いすぎても使い切れないので5リットルか10リットルが良いと思います。
更には、高温になる場所での保管も良くありませんから、まとめ買いも控えた方が無難でしょうね。
では、つぎにアドブルーの補充について見ていきます。
アドブルーの補充方法
アドブルーの補充自体は簡単な作業ですので、それほど問題ではありませんが、気をつけなければ行けない事もあります。
第一に、ボディや周りの部品に付着させたり、こぼさないようにしましょう(錆や腐食の原因に)
第二に、必要な物としては、ゴム製の手袋とタオルぐらいでしょうか(一応手袋は安心の為にね)
第三に、目に液体が入った場合は要注意で丹念に洗い流した後、場合によっては医療機関で受診したほうがいいかもしれません。
上記の事に注意して補充して下さいね。
車種によって異なりますが、給油口の隣やボンネットのなかにすぐ見つかると思います。
また、キャップも青色ですから、見つけやすいでしょうし。
もし、自分で補充するのが面倒でしたらオイル交換と一緒に補充する事をオススメします!!
そして今現在問題になってる事が
アドブルー不足
少し前のニュースで、韓国ではアドブルー不足で緊急車両にも影響が出始めているとありましたが
遂にそのアドブルー不足が日本にも・・・・
アマゾンでも売り切れ・・・ メルカリ等では金額の高騰・・・・
部品商に頼んでも確保出来ないとの返答・・・・
これマジでヤバイ(;゚ロ゚)
だって入荷未定ですからね・・・・・ 少なくとも大手メーカーさんはそれなりに確保は出来ているとは思われますが、なんせアドブルーには期限もありますからね(;゚ロ゚)
そんな理由から、何処の車屋さんでもガソリンスタンドでも一定に数量の在庫しかありませんからね。
ちょっと、どうなってしまうのか注視しなければなりませんね。
所でアドブルーを必要とする車種って?
アドブルーを必要とする車種は?
すべてをご紹介することはできませんが、日本でも購入できる車種は下記のとおりです。
トヨタでは、ランドクルーザー プラド・ハイエース・ハイラックス
三菱・デリカD:5
メルセデス・ベンツ・C220d系・CLS220d系・GLE350d系
ジャガー・XE20d系・XF20d系
プジョー・プジョー308アリュールブルーHDi系
以上の例はほんの一例にすぎませんが、基本的にヨーロッパのメーカーはディーゼルを採用しているケースが多いので、購入を希望される場合は、メーカーさんに聞いてみるといいと思います(説明されると思いますがね)
まとめ
アドブルーについて少し理解が深まったでしょうか?
このようなテクノロジーもさることながら、この技術にあえて頼らないマツダのエンジニアの矜持にも頭が下がります。
これからも、ディーゼルはさらなる進化を続けていくのでしょうが、どんな形になっていくか、いよいよ目が離せなくなりそうです。
また、身近な話としては、イザというときに慌てないためにも、残量には気をつけて走行したいものです。
アドブルーは一度開封しますと劣化しますので早めに使うか捨てるしかなくなってしまいますし、高温な場所での保管も駄目ですので、まとめ買いは止めましょう。
憂いを除去するために備えはしておきたいですね。
今現在、アドブルー不足により購入が難しくなってきております・・・
そして転売ヤーの標的にもなって価格も急上昇と悪循環に。