車のリアガラスに貼られてるステッカーについて、不思議に思ったことはありませんか?
あの2種類のステッカーって一体なんでしょうか?
緑色と青色の2種類ありますよね。
貼ってあるのは何となくおぼえてても、具体的にどんな意味があるのか、皆目見当もつかないですよね。
そもそもステッカーの名称も知らないという方がほとんどじゃないでしょうか。
今回はこの2種類のステッカーについて説明していきます。
どんな名称なのか、どんな意味があるのか、貼っておかなくてはいけないのか、明らかにしていきたいと思います。
まずは、リアガラスに貼ってあるこのステッカーは必要なんでしょうか?
また、これはディーラーで貼ってるんでしょうか?
この点を説明しましょう。
リアガラスに貼ってあるステッカーは必要?ディーラーで貼るの?
リアガラスに貼ってあるステッカーは、緑色の燃費基準という文字が見えるものと、青色で低排出ガス車と書かれているものの二つだと思います。
おそらく車を購入したときからすでに貼られていたと思います。
名称は緑色のステッカーは「燃費基準達成車」で、青色のほうは「低排出ガス車」といいます。
これらのステッカーは、国土交通省の説明によれば、「新車の製造時か、もしくは販売時に貼られるもの」ということです。
必ずしもディーラーで貼るものとは決まってはいないようですが、殆どが、製造時に貼られていると思われます。
一体なんのステッカーだと不信に思う方もいるでしょう。
なかには、車の美観を損なうということで、剥がしたい気持ちにかられる方もいるに違いありません。
剥がしてもいいかどうかの問題は後で説明しますが、まずはこれらのステッカーが意味するところについて知っておきましょう。
最初に「燃費基準達成車」について説明していきます。
燃費基準達成車
燃費基準達成車とは、文字通り、燃費の基準を達成した車のことです。
ただし、車といっても重さも大きさも多種多様ですから、車両重量ごとに決められた燃費基準です。
この燃費の基準というものをどこが決めるのかといえば国土交通省で、省エネ法に基づくもので、自動車メーカーは、燃費基準値以上にすることが求められているのですね。
さらに、この基準は、「トップランナー方式」といって、もっとも燃費性能が良い自動車が基準として設定されています。
なぜ、国はこのような基準を設けて自動車メーカーの奮起を促すのでしょうか?
その理由は、国の政策として、地球温暖化の原因といわれる二酸化炭素の削減に取り組んでいるからです。
この国の号令のもと、燃費改善のために各メーカーが努力した結果、技術革新が進み、燃費も改善された車が生産されるようになったことを考えれば、政策というものの影響力はすごいものです。
そして、優れた燃費性能の車の普及を目的として、燃費基準達成車のステッカーが貼られることになったわけです。
一般のユーザーに対する周知という意味合いもあります。
自動車メーカーとしては、このステッカーを貼られている車は、燃費のいい車の証なのですから、いい宣伝にもなりますよね。
ただし、あくまでも車両重量ごとの基準ですから、その重量の車のなかでは燃費がいいということになります。
もっとも、このステッカーの意味が広く知られていなければ、宣伝にはならないわけですが、それはまた別の話です。
最後に、まとめましょう。
燃費基準達成車のステッカーは、国が定めた燃費基準をクリアーした車だけに貼られているものです。
それでは、もう一つのステッカー、「低排出ガス車」のステッカーはどういう意味なんでしょうか。
低排出ガス車
こちらは、燃費ではなく、排出ガスの種類が問題になります。
排気ガスにはさまざまな物質が含まれています。
たとえば、皆さんもご存じでしょうが、一酸化炭素(CO)や窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)などのほかにも粒子状物質(PM)なども含まれています。
これらの有害物質を低減させることを目的として設けられたのが、低排出ガス車認定制度です。
認定を受けた車には、ステッカーが貼られますが、低減レベルによって格付けがされているんですよね。
平成30年基準で75%の低減ならば星5つ、50%の低減なら星4つというように段階があるのです(あなたの車は幾つ星?)
これらの格付けがどんな意味をもつかといえば、ズバリ減税です。
上記の燃費基準達成とこの排出ガス基準の低減率によって、自動車税や取得税、重量税などがその数値に応じて減税される制度が「エコカー減税」だったわけです。
ですが、取得税減税は今年の9月30日までの適用ですし、重量税や自動車税の減税も2021年までのようです。
エコカー減税制度もどうやら縮小傾向にあるようですから、いずれはなくなるのかもしれませんね。
では、これら燃費基準達成と低排出ガス車のステッカーはずっと貼っていなければならないものなんでしょうか?
剥がしたら何か問題があるんでしょうか?
剥がしても問題ないの?
結論から申し上げますと、問題ありません。
これら低燃費・低排出ガスのステッカーを剥がしても法的には問題ありません。
貼っておかなければならない法令の定めはないのです。
剥がしたからといって何か罰則があるわけでもありません。
また、エコカー減税が受けられないなどということもありません。
ですから、もし、皆さんがこれらのステッカーが不要だと感じたら、いつでも剥がしてもいいのです。
剥がし方については、その詳細を説明した動画もYouTubeなどで存在します。
ぜひ参考にしてみてはいかがでしょう。
まとめ
何気なく見ていたステッカーにも、ちゃんと意味があるんですね。
本当に知らないことだらけです。
ですが、あまり認知されていないとすれば、ステッカーを貼っておく意味もないんじゃないか、という疑問もふと頭をよぎりますが。
もっと広くPRした方がいいんじゃないか、と思わないでもないのです。
まあ、そこは偉い方々が考えればいいことなんですが。
いずれにしても、ステッカーを貼っておくにしても剥がすにしても、それは我々ユーザーの自由です。
この点を思い出して、もう一度ステッカーを見てみると、感慨深いものがあるかもしれません。