アイサイトといえばスバルが誇る安全運転システムのことですが、ご存知の通りアイサイトには「スバルの眼」と呼ばれる2つのカメラがフロントガラス上部に付いています。
そしてこの頃よくニュースなどで騒がれているあおり運転などへの対応として売り上げが急増しているドライブレコーダー。
このドライブレコーダーもフロントガラス上部に設置することが多いですよね。
フロントガラス上部にはルームミラーもあるし、アイサイト搭載車にドライブレコーダーを付けるとゴチャゴチャしないのか?
とか、そもそもドライブレコーダーは取り付けられるのか?と疑問に思っている人必見。
アイサイトとドライブレコーダーの取り付けや注意することについてまとめてみましたのでご紹介していきたいと思います。
アイサイトにドライブレコーダーは取り付け可能?
アイサイトにドライブレコーダーが取り付け可能なのかと言われれば、それは勿論可能です。
ただし、取り付けに関してはいくつか注意点があります。
アイサイトの生命線はなんと言ってもフロントガラス上部についている2つのカメラなのですが、このカメラに対して影響を与えず、なおかつドライブレコーダーを最適な位置に取り付けするということが一番のポイントになってきます。
アイサイトにはフロントガラスに対して禁止エリアが設けられています。
インプレッサの場合で見てみると、フロントガラスの左右の端から中央にかけて約350mm以上内側に入った部分と、ダッシュボードの左右の端から約120mm以上内側に入った部分と、奥行きがフロントガラス先端から約120mm以上内側に入った部分が禁止エリアとなっていて、このエリア内には何かを取り付けたり、貼り付けたりなどすることは出来ず、ダッシュボードに外付けモニターの設置やフロントガラスに反射する可能性のあるものを置くことも禁止されています。
保安基準からしてもフロントガラスの上端から上下20%(フロントガラスの約1/5程度)以外は禁止されているゾーンとなっています。
ただし、ルームミラーの裏側であれば問題なしなんですね。
これは当然、光の透過率と視界の確保が定められていることによるもので、光の透過率はガラスにフィルムなどを貼った状態でも70%以上を確保できる透明のものと道路運送車両法で定められており。
視界の確保はステッカー類を貼ることで運転者自身の視界が遮られ、ステッカーがなければ見通せたはずの場所から人やバイクが飛び出してきたなどという事態を防ぐためです。
この禁止エリアからみても取り付け位置に困りそうな感じがしますが、それと共に気になることがドライブレコーダーから発生するノイズです。
もちろんドライブレコーダーも電子機器であるため、機器や使用条件によっては車内の他の機器にノイズによる干渉問題を起こしてしまうこともあります。
ノイズによる干渉が発生してしまうと機器が本来持っている機能を発揮できなくなります。
その原因となるのがドライブレコーダーに限らず、どの電子機器からでも発生する内部からの電磁波ですね。
例えばラジオのすぐ横でスマートフォンに電話がかかってくるとノイズ音が発生したという経験をされた方もいるかと思いますが、これも電磁波によるノイズ音ということになります。
ドライブレコーダーの外へ出る電磁波は大きく、設置することで影響が出やすい機器として車内に設定しているカーナビや地デジ、そして運転支援システムがなどがあげられるんですね。
カーナビや地デジはドライブレコーダーから出ている電磁波を受けることで、受信感度が低くなったり画像が乱れたりすることがあります。
これらの機器は特定の電波を受信しているため、ドライブレコーダーから出ている電磁波も受信してしまうことでノイズとなります。
また、運転支援システムも電磁波によるノイズの影響を受けることがあり正常な機能を保てず、エラーが発生することも考えられ、こういったノイズに対する予防方法は、使用する電子機器がノイズ対策品であるのかを事前に調べて購入することが一番となります。
もし、ドライブレコーダーを設置したことでノイズが発生するようなことになった場合は、ドライブレコーダーと影響を受けている電子機器の距離を離してみると改善される場合があります。
新たに購入される際は取り付け後に失敗したと思うことがないように、しっかりノイズ対策品かどうかの確認をしてください。
それではここで一旦取り付けに関しての注意点をまとめて見ましょう。
●保安基準の禁止エリアに触れていないか。
●取り付けるドライブレコーダーはノイズ対策品か。
以上、最低でもこの3点はクリアしていないと後々余計な手間となる可能性がありますので気をつけるようにしてください。
特にドライブレコーダーのカメラの取り付け位置がルームミラーの裏に取り付けできる場合が一番ベストだと思いますが、車種により取り付けが難しい場合がありますので、その時は取り付けしてくれる業者としっかり話し調整してもらう必要がありますので事前に相談するようにしてください。
それとリアにもドライブレコーダーを付けて、カーフィルムを貼るのであれば参考程度に見ておいて下さいね。
ここまでドライブレコーダーの取り付けに関する注意点についてお話してきましたが、次ではどの機種を選べばいいのか?
純正の機種でなくてもいいのか?についてお話したいと思います。
ドライブレコーダーは純正か社外おススメはどちら?
いざドライブレコーダーを付けようと思ってもどの機種がいいのか悩むところですよね。
そこでまず最初の選択肢として出てくるのはやはり純正だと思います。
純正の良さはなんと言っても「安心感」でしょう。
もちろんアイサイトの専用設計になっていて、ステレオカメラとドライバーの視界を妨げないように小型化されて、アイサイト画像認識とドライブレコーダー録画の両方を守る電磁ノイズ干渉対策品となっています。
スバルの純正ドライブレコーダーは2種類あり、一つ目が「Wi-Fiドライブレコーダー」です。
こちらはWi-Fiスマートフォン対応のドライブレコーダーとなっており、車内でWi-Fi環境があればスマートフォンと連動していつでもスマートフォンの画面で見れるようになっています。
しかも、リアビューカメラを取り付けることにより前後の録画も可能となっていますのでいざという時でもさらに安心できます。(注:レガシィは前方録画のみ。)
ここで注意していただきたいのが、このドライブレコーダーはスマートフォンを持っていないから取り付けられないのではなく、持っていない方は走行時のリアルタイムの映像が見れないだけでドライブレコーダーとしての機能は何も変わりません。
あくまでも録画されているのは機種に装着するmicroSDカードになりますので、スマートフォンを持っていない方でも問題なく装着できます。
そして二つ目が、「彩速ナビ専用ドライブレコーダー」です。
ケンウッドの彩速ナビ専用のドライブレコーダーとなりますが、連動させて使用するとナビ画面で映像を見ることができて、地図との2画面表示も可能で撮影地点の確認も出来るようになっています。(注:レガシィは装着できません。)
その他さらに安心できるメリットとして
■逆光やトンネルも安心
突然の西日や対向車ライトなど光量変化に強いHDR搭載。
HDR(high dynamic range )とは、最近TVやゲーム機等で注目されているのですが、従来の映像だと対象物を明るく撮ると元々明るいところは白とびして、暗く撮ると元々暗いところが黒つぶれしてしまっていたのですが、HDRでは通常の映像とそれよりも明るく撮った映像、通常より暗く撮った映像の3枚を合成して、ちょうど良くすべてが見えるようにする補正を瞬時に行い録画するという画期的な技術です。
トンネルに入った瞬間や太陽の光などに強いことは常に移動しながら録画するドライブレコーダーには必須だと思います。
■断線時も安心
スーパーキャパシタ電源バックアップ。
スーパーキャパシタとは簡単に説明すると、電池よりも短時間で充電できる上に製品寿命が長いという利点があり、劣化しにくく何度でも繰り返し充電出来るというもので、電池がなくてバックアップが取れなかったということはなくなります。
■LED信号機も安心
ドライブレコーダーなどの説明書に「フレームレート」という言葉が出てきますが、これは単位時間あたりに処理できる静止画像(フレーム)の数のことなのですが、これがLEDとの関係ですごく大事なことになります。
電気には1秒間に何回プラスとマイナスが入れ替わるかという「周波数」があることはご存知かと思います。
この入れ替わりが60回だとすると60ヘルツということになるのですが、いわば目に見えない速度で点滅していることになります。
LEDも同様に同じ周波数で点滅していることになるのですが、このLEDの周波数とドライブレコーダーのフレームレートが合わなければどうなるかと言うと、ドライブレコーダーで撮影したLED信号機が点いたり消えたりして録画されるということになります。
ドライブレコーダーを選ぶ際はこのことにも十分注意してお選びください。
■停めた後も安心
車のエンジンがかかっていない駐車時でも衝撃を検知し前方の録画を開始します。
■繰り返し録画も安心
高耐久microSDカードで繰り返しの録画にも安心することが出来ます。
■お得なスバルナビパック
スバルナビパックを購入することで純正ドライブレコーダーの2種類が対象で特別価格となります。
microSDカード8GBも付属されます。
その他の特典などもありますので、購入される際はお近くのスバル販売店をお訪ねください。
ここからは純正では物足りないと思われる方におススメしたい社外品を一つご紹介したいと思います。
おススメしたいドライブレコーダーはセルスター(CELLSTAR)のCSD-600FHRです。
この機種はカメラのみのタイプになりますので取り付け場所は車種にもよりますがルームミラー裏に設置できます。
映像はセルスターのレーダー搭載車であればそのレーダーと接続することができ、レーダー側で設定やカメラ映像を確認することができます。
また、別売りのビデオ出力コードをナビに接続して確認することもできます。
この機種には12時間常時録画の駐車監視機能がついており、駐車時の追突はもちろんドアパンチやイタズラにも対応することができます。
この機能にも別売りの常時電源コードが必要になりますが、従来のドライブレコーダーでは駐車時はセンサーが衝撃を検知してから初めて作動するものなので、常時録画はいざという時の大きな助けとなると思います。
その他、一般的なドライブレコーダーの場合SDカードの故障を防ぐためにSDカードを一定期間(約2週間)ごとにフォーマットしていく必要がありますが、この機種はSDカードの独自のファイルシステムによりメンテナンスフリーとなります。
もちろんLED対応やHDR等の機能も付いていて価格は2万円前後となっています。
私がおススメする社外品を一つご紹介しましたが、社外品は種類もあり機能も価格もたくさんありお気に入りは人それぞれだと思いますので、次では社外品を選ぶ時の注意点をまとめてみました。
社外を取り付ける時の注意点
ドライブレコーダーに限ったことではないですが社外品の魅力と言えばやはり種類も豊富で選ぶことができ、純正品よりも機能が充実している所や価格が安い商品もたくさんあることなどの魅力的なことがある反面、購入してみると何らかの問題があり使用できなかったりして失敗したという経験をされた方もいると思います。
そこで、アイサイト搭載車に社外品のドライブレコーダーを問題なく使用するためには、どんなことに注意したほうが良いのかをご紹介したいと思います。
注意点① 機器自体にカーナビやアイサイトへの電波障害の症例がないか。
取り付けに関する注意点の方でもお話しましたが、ドライブレコーダーから発生するノイズがアイサイトやカーナビなどに影響すれば本末転倒ですので、ノイズ対策品の機器に絞るか商品レビューや店頭などで影響ないのかの確認は必ず行うようにしてください。
注意点② 取り付け位置の確認をしておく。
アイサイトは元より道路交通法でもフロントガラスに禁止エリアがありますので、購入する機器がどこに取り付けできるのかの確認をしてください。
カメラのみのタイプであればルームミラーの裏に取り付けできる場合が多いですが、モニター付きの場合だと助手席側にずらさないといけなかったりしますので確認するようにしてください。
注意点③ LED信号に対応しているか。
いざという時に周波数の違いによって録画された映像に信号機の色が消えていたとなれば証拠としての重要性が低くなってしまう場合がありますので対応している機種を選ぶようにしてください。
注意点④ 電源の接続はどうなっているか。
安い機種になるとシガーソケットに差し込むだけというタイプがありますが、走行による振動やソケット自体の劣化等で接触不良で電源がいつの間にか切れていたなんて事が起きる可能性がありますので、直接結線してなおかつ非常用電源が内蔵されているタイプを選んだほうが良いです。
注意点⑤ 記録メディアはどのタイプか。
記録メディアであるSDカードは物理的な書込み限度回数が規格毎に設定されており消耗品になります。
安価なSDカードが採用する「TCL方式」では保証回数は1,000回です。
ドライブレコーダーは1時間に1回書込みがされるので耐用時間は1,000時間となり、1日1時間走る人だと3年持たないという計算になります。
そこで産業用となる「PSLC方式」での書込み保証回数は20,000回。
TCL方式と同じ条件で使用すると60年持つということになります。
注意点⑥ 映像の画質はどうか。
今の機種で画質が悪い機器はほとんど存在しませんし、だからといって高画質の物を選んだとしてもあまり意味がありませんので、できれば逆行や夜間などに強い「HDR搭載」の物を選ぶようにしてください。
以上、6点を挙げてみましたので参考にしてくださいね。
まとめ
いざという時のアイサイトはすごく魅力的な機能が満載ですが、そこにドライブレコーダーというさらに強力な機器を装着することで鬼に金棒みたいなことになりますが、一つ間違った機種選びや取り付け位置になることでその良さがすべて
水の泡となる可能性がありますので、今回の内容を参考にしていただき機能をフルに活用できるようにしてください。
個人的にはフロントガラスの視界にいろんな機器がないことが理想と思っていますので、ドライブレコーダーはルームミラー裏に取り付けできるカメラのみのタイプか、映像がナビに連動できるタイプをおススメしたいと思っています。
運転中に何もないことが一番ですが、いつどこで何が起きるのかは誰にもわかりませんので、万が一の事態に備えつつ安全で安心な日々を過ごしていきましょう。