軽自動車といえば安く購入できる
車というイメージがありましたが。
高価な普通車に対して、軽自動車なら新車でも
100万円あれば選り取り見取りでしたね。
ところが、最近の軽自動車はどんどん価格が高騰しています。
なかには新車価格が200万円を超えるものまで出てきているぐらいです。
購入価格が高くなるのはありがたくない話ですが
逆に言えば、手放す時に高く売れるということなんです!!
そこで、軽自動車が高い理由と
軽自動車を売却するのにディーラーでの
下取りはどうなのかということを見ていきましょう。
軽自動車が高い理由
冒頭でも触れたようにひと昔前までは100万円あれば軽自動車なら新車を購入できました。
ところが、最近のムーヴの上級グレードなどは180万円ぐらいしますし
ホンダのN-BOX SLASHも190万円の価格設定のモデルがあります。
ちょっと前までは1.5Lクラスでも150万円程度で新車が買えたことを思うと最近の軽自動車はずいぶん高くなったという印象を受ける人は多いことでしょう。
今では100万円で新車を購入できる軽自動車は数えるほどしかありませんよね。
軽自動車が高くなった理由には、日本国内の車販売市場の構造が大きく変化したことが挙げられます。
日本は不景気が長く続いたせいで、消費者の購買意欲も下がる一方です。
そのため、軽自動車は普通車より価格も維持費も安いということでどんどん人気が高まっていますね。
今では日本で販売される新車台数のうち約4割を軽自動車が占めているぐらいですから。
しかし、メーカーにとっては、安い軽自動車ばかり売っても思うように売り上げが伸びません。
そこで、軽自動車でも儲けが出るように車にさまざまな機能を装備して単価を高くしようとしているのです。
また、国内だけを見ていたらわかりにくいかもしれませんが
グローバルに考えると軽自動車の価格が上がるのは当然です。
日本以外の先進国のGDPはここ10年で1.5倍程度の規模に拡大しているため経済成長に伴ってモノの値段も上がっています。
車についても同じことが言えます。
たとえばアメリカでは、新車の販売価格はここ10年で平均1割近くも上がっているそうですよ。
それに対して、日本はこの10年でほとんど経済的に成長していませんから
国内の物価はほぼ横ばいです。
物価が変わらないなら車の価格も変えなければいいと思いたいですが
自動車産業は国際的な産業の代表みたいなものですから同じコストのままで製造することができないのです。
したがって、国際的な経済成長の傾向に合わせて、日本国内で販売する軽自動車の価格も上げるしかないということなんですね。
また、最近の車は、安全基準の見直しもあって標準で取り付けなければいけない装備が増えています。
横滑り防止装置なんて以前なら高級車ぐらいにしか装備されないものでしたが、いまや標準装備が当然です。
また、自動ブレーキを装備する軽自動車も増えているように、さまざまな安全装備や快適装備が増えている以上、車の本体価格が上がるのは仕方ない事ですよね。
たとえば、25年前の軽自動車と今の軽自動車を比べてみると
装備だけでも10万円は優に超える差があるでしょう。
だったら下取りも高額でしょうね?
軽自動車の下取り
そんな軽自動車ですから、手放す時には可能な限り高く売りたいと思いますよね。
車の売却方法としては、ディーラーの下取りと専門の買取業者による買取がありますが
より高く売りたいならどちらを選ぶべきでしょうか?
あまり車に詳しくない人なら、ディーラーに下取りしてもらうことが多いと思います。
ディーラーとは付き合いがありますし、そこで新車を購入するなら売却と購入の手続きがいっぺんにできるので便利です。
それに、買取業者だと「足元を見られていないか」とか「交渉すればもっと上がるんだろうか」とか
いろいろ不安なことがありますから、手間暇かけずに簡単に売却したいならディーラーに下取りをしてもらおうと考えるのも理解できます。
しかし、売却金額だけを考えると、ディーラーの下取りでは損が大きいです。
そもそもディーラーとは新車を売るために営業しているのであって中古車の下取りはこれから新車を買ってくれるお客さんに対するサービスみたいなものなんですね。
そのため、中古車買取相場と照らし合わせると、下取り価格はどうしても安くなってしまいがちです。
買取業者では、リアルタイムで相場の動きを見て査定額を決めるため相場が高くなれば当然査定額も高くなるわけです。
また、ディーラーと比べて買取業者はライバルの多い商売ですよね。
町を眺めればいくつもの買取業者があることに気づくでしょう。
そんな数多くのライバルのなかから、「わが社に売ってください」と言うためには、買取価格を上げるしかありません。つまり、ユーザー側としては
いくつもの買取業者に査定してもらって、その結果を比べていちばん高額を付けてくれたところに売却するということができるのです。
となると、ディーラーの下取りよりも大幅に高く売れる可能性がありますよね。
ディーラーの下取り額と買取業者の買取額を比べると、年式や走行距離など条件が同じ軽自動車でも10万円以上の差が付くことがあります。
その理由は、上記のこととは別に、両者の査定の仕方に違いがあるからです。
ディーラーの下取りは、最初に下取り額の相場を基準としてそこから車にマイナスポイントはないかと見ていき減点していく方式です。
買取業者のように、プラスポイントを見つけて下取り額に上乗せしていくということはあまりありません。
というのも、ディーラーの目的は中古車の下取りではなく新車の販売だからなんですね。
だから、買取業者のようにリアルタイムで相場に照らしながら金額を調整するというようなこともなく
最初に決められている「この車種でこの年式なら○○万円」というマニュアルに従って金額を付けていきます。
そのため、大切に乗ってきたきれいな車でも、10年落ちというだけでほとんど値段が付かないこともあるわけです。
一方、買取業者は、一般的に買い取った車をオートオークションに売ることで利益を上げていますから中古車相場を重視しています。
多少年式が古くても、人気のある車ならよそより多めに出そうとなるのもそのためです。
実際、走行距離が10万キロを超える修復歴ありの軽自動車でもそれが稀少で人気のある車種なら買取可能なことがあります。
ディーラーの下取りではそんな車は下取り額ゼロ円ですから
この違いは大きいですよね。
また、買取業者と一口に言ってきましたが、実際は、買取だけを行う買取専門業者、買い取った車を自社で売る中古車販売店
それに、買い取った車を輸出する輸出専門業者といったように軽自動車を買い取ってくれる業者にもいろんな種類があります。これらの業者に同時に査定に出せば
その間で競合が起こってふつうに売るよりも高い値段が付くことが多いわけですね。
ですから、少しでも高く売ることを重視するのであれば、ディーラーの下取りより買取業者の買取の方がおすすめです。
まとめ
最近の人気のある軽自動車は、新車価格が普通車並みに高くなっています。
元が安いので手放す時も期待できないと思われていた軽自動車でしたが
新しめの車なら高く売ることも可能だということです。
ただし、できるだけ高く売りたいなら、ディーラーの下取りではなく買取業者の買取をおすすめします。
ディーラーでは下取り額ゼロ円と言われる車でも、値段が付く可能性がありますよ。