テレビや新聞などでたまに見聞きしたり、メーカーから通知が送られてきたことがある人はいると思います。
しかし、そのリコールの内容を見ても専門的なことなので理解できないことが多く、通知が送られて来なければ自分の愛車が対象になっていることすらわかりません。
「ニュースでリコールのこと報道されてたけど自分の車は対象じゃないのかな?」とか、「通知がきたけど、忙しくて行く時間ないけど期限とかあるのかな?」など不安に思うことがあると思います。
ここでは自分の車がリコール対象車だった場合どうすればいいのかなどの対処法をご紹介していきたいと思います。
車のリコールって何?
車の構造上や装置の異常などが見つかればメーカーから無償修理のお知らせがくるのですが、これには不具合の程度によって段階があります。
一番程度が軽いものからいくとまず「サービスキャンペーン」があります。
この「サービスキャンペーン」とは、構造や装置などに大きな不具合や基準不適合はないが、商品性や品質改善のためメーカーが無償で行う修理です。
次に程度が重くなると「改善対策」となります。
この「改善対策」とは、自動車の構造や装置などが基準不適合状態ではないが、安全上又は公害防止上放置できなくなるおそれがあり、その原因が設計又は製作の過程にある場合に無料で修理する制度となります。
そして一番程度が重いのが「リコール」となるんですよ。
「リコール」とは、自動車の構造や装置又は性能が自動車の安全上、公害防止上の規定(道路運送車両の保安基準)に適応しなくなるおそれがある状態、又は適応していない状態で、原因が設計又は製作の過程にある場合に無料で修理する制度となっています。
つまり、対処せずにそのまま放置すれば危険になったり故障してしまうので早急に部品交換などの修理をしてくださいとメーカーからお知らせがきているということです。
構造上や設計上で生産してから不具合が見つかることはしょうがないことですが、リコールの中には早く対処しないと車検に通らないこともあるんです。
ここ最近で一番大きいリコールはテレビでもよく報道されていて、対象になった方もたくさんいると思いますが、「タカタ製エアバッグ」ではないでしょうか。
この不具合というのが、エアバッグのインフレータ(膨張装置)においてガス発生剤の吸湿防止が不適切なため、温度および湿度変化の繰り返しによりガス発生剤が劣化することがあるため、エアバッグ展開時にインフレータ容器が破損するおそれがある。
ということでした。
この件が発覚した際には国内メーカーのトヨタ・ホンダ・日産などほとんどのメーカーをはじめ、メルセデス・ベンツなどの輸入車も含む130万台もの規模となりました。
このタカタ製のエアバッグが異常破裂する恐れが高いことから、国土交通省では2018年5月よりこのリコールを受けていない車は車検を通さないということを発表しています。
実際、2018年5月に始まった制度ですが8月末日での集計では12,000台以上が運輸支局等によって車検を断られています。
そのほかのリコールとして灯火装置の不具合やブレーキに関することや燃料漏れの恐れなど、放置すれば危険なことが発生しています。
さらに最近はハイブリッド車などの登場によりコンピューター制御の車が多く、プログラムの不具合によって走行不能になってしまうため、プログラムを書き換えるリコールも多くなっています。
基本的にリコールの対象車となった場合にはメーカーやディーラーから通知が送られてくるのですが、引越しして住所変更していなかったり、その他の理由などで通知が届かないことがあります。
通知は届いていないけど、自分の車がリコール対象車ではないかと心配になった時は自分で調べることが一番です。
方法としては「国土交通省の自動車のリコール・不具合情報」が簡単で便利です。
そのサイト内の「リコール情報検索」で車名とエンジン型式を入力すると1993年以降に届出されている情報がすべて出てきます。
リコール情報検索では車のリコールだけでなく、チャイルドシートやタイヤに関してのリコールも検索できますので、合わせて一度調べてみたほうが良いと思います。
自分で調べるのが面倒だとか、調べたけど内容がよく分からなかったなどがあった方は、直接ディーラーや販売店等に聞いてみることが早いですね。
ディーラーや販売店等ではリコールがあるかどうかだけでなく、受けているかいないかも教えてもらえるし、内容も分かりやすく教えてくれるので良いと思います。
また、国土交通省の自動車のリコール・不具合情報のサイト内に「自動車不具合ホットライン」というのもありますので、そこへ電話して確認することもとても便利となっています。
そしてもし通知や電話確認などで対象となるリコールが見つかった場合は、ディーラーや馴染みの整備工場等に持っていき対応してもらうようにしてください。
リコールが見つかったらすぐ直した方が良いのですが、ディーラーなどへ持っていく前に必ず電話連絡してから向かうようにしてください。
リコールには交換する部品が必要になるので、連絡なしで持っていっても交換部品がなければ改めて出直すことになりますので。
では、リコールに期限はあるのでしょうか?
車のリコールに期限はあるの?
リコール通知が届いていたのに忙しくて後回しになってしまい、それからすっかり忘れてしまったなどで、有効期限が切れたのではないかと心配になっている人もいるかもしれません。
しかし、心配ご無用。
リコールには期限はありません。
通知から数年経とうが数十年経とうが無料で対処してもらえます。
ただ特例として「タカタ製のエアバッグ」だけは車検が通らなくなるため、早めにリコールを受けてください。
そして最初のほうでもお話したとおり、リコールとは車の安全上や公害防止上の規定に適応していない、又は適応しなくなる恐れがある時に発生するものなので、そのまま放置すると重大な事故や故障につながるため対象になっていることが判明した時点で早めに対処することが一番ベストです。
それではここまでリコール対象になれば通知が来て修理という流れのお話をしてきましたが、そもそも中古車として購入していた場合でも通知は届くのでしょうか?
中古車でもリコールはあるの?
新車を購入してから乗り続けていればリコールが出た場合メーカーなどから通知が送られて来るのは分かるのですが、これが中古車として購入していた場合どうなるでしょうか?
答えは中古車で購入していたとしても通知は届きます。
リコールがでた場合必ずメーカーは車の形式などを国土交通省に届けを出すのですが、届けを受けた国は陸運局が対象となる自動車の登録情報から使用者を照会するので、中古車として購入していても現在の使用者のもとへ通知が来るようになっています。
ただし車検証に登録されている住所にしか届きませんので、もし引越ししていて住所変更を忘れていれば通知が使用者に届くことはありません。
しかし通知を受け取ることが出来なくても、住所変更を行ったり車検や名義変更などで車検証を受け取る際、リコール未実施車には車検証と一緒にリコール未実施の紙も渡されるのでそれからリコールを受けることも出来ます。
リコールの証明書ってあるの?
リコールを受けている受けて居ないは、ステッカーで分かるようになってます。
以前は、リアガラスの内側に貼ってありました。
こんな感じでね。
あ~ 見たことあるって方もいるのでは?
最近では、ドア内に貼ってあります(運転席)
ちなみのこちらの車両は三枚貼ってあると言う事は、3回リコールが出たと言う事になりますよ。
一回のリコールに付き、もれなく一枚ってね。
中古車を購入する際には、見て置くのもいいと思いますよ!
基本、このステッカーは剥がしちゃ駄目ですからね。
まとめ
自分の車がリコールの対象になったとなるとなんだか心配になる方もいるかと思いますが、逆にそのままだと危険なので何かが起こる前に修理出来るので安心です。
なので通知を受けた場合は少し面倒ですが早めにディーラーや整備工場に持って行き修理を行うようにしてください。
持っていく時も事前連絡は忘れないようにしてください。
リコールを受けて居ればステッカーが貼ってありますよ。
それではリコールだけでなく日頃の定期点検などもしっかり行って安全なカーライフを送るようにしてくださいね。