自動車保険の等級って何か意味ある?
自動車保険を長年使っているベテランドライバーにはお馴染みの
自動車保険等級制度ですが初めて自動車保険に加入する時、
等級制度がどういうものなのかわからないまま
何となく利用しているというドライバーもいます。
等級制度は事故を起こさない優秀なドライバーを優遇し
長期無事故を続けると保険契約にも有益な仕組みになっています。
自動車保険の「等級」について解説します。
等級にこだわる理由。それは自動車保険料に直結するから
自動車保険は一部の保険会社を除いて等級制度を導入しています。
自動車保険には一部を除いて、等級1~等級20まで
等級が存在します。等級が増えていくと保険料金が割引されます。
事故を起こしてしまい保険金の支払いを受けた契約者と
1年間無事故で保険金支払いを受けない契約者で
同じ保険加入料金だと不公平さを感じますよね
そこで事故を起こさなかった契約者は更新ごとに
等級を上げる事で保険金を下げ
逆に事故を起こしたら等級を下げる事で
自動車保険の支払額を上げるようになっています。
ZURICHさんの等級早見表例
自動車保険会社はほぼ共通した等級制度を採用しています。
代表例として「ZURICH」を見てみると
これまで自動車保険加入歴が無く始めて加入した場合
「6等級」からのスタートとなります。
これは任意保険契約内容に関係なく、車種も関係なく
全ての自動車保険契約者がスタート時は同じ条件です。
契約して1年間無事故であれば1等級上がるので
2年目には7等級になります。
10年無事故なら16等級になります。
自動車保険契約代金が63%割引の事もある等級
等級が変わってもたいして料金は変わらないんじゃ・・・
自動車保険の等級に対する割引率はどの程度かというと
自動車保険会社「三井ダイレクト損保」を見ると
等級による自動車保険料金の差がかなりある事がわかります。
等級4を基準にして等級16だと52%OFFになり
等級最大20だと63%割引です。
熟練ドライバーで任意保険歴も20年以上で
無事故だと等級20になる契約者も多く
保険料がかなり安く済んでいるということですね。
逆に事故を起こした等で等級が3に下がると
保険料が12%上乗せされてしまいます。
無事故で長期間任意保険契約するのがお得
- 年間任意保険料1万円の場合等級16だと→4800円に
- 年間任意保険料1万円で等級20だと→3700円に
- 年間任意保険料1万円で等級が3に下がると→1万1200円に
自動車保険の等級が下がる1等級ダウン&3等級ダウン
長年無事故を維持すれば等級は毎年更新のたびに
どんどん上がっていきます。
更新のたびに等級が上がれば自動車保険にかかる
保険金額が減るので負担も減っていきます。
逆に気を付けなければいけないのが
等級が下がってしまう事ですが等級を下げるにも
契約者によって違いがあると不公平です。
その為、各社細かい違いはありますが
基本的に等級を下げるのに1等級ダウンと3等級ダウンを
採用している自動車保険会社が大半です。
等級が下がるキッカケとなるのが「事故」です。
例として三井ダイレクト損保での1等級/3等級ダウンの差は
自動車保険等級が1つダウンする事故(保険金支払い)
- 火災や爆発による事故
- 盗難などによるもの
- 台風・洪水・高潮などによるもの
- 落書き・いたずらによるもの
- 窓ガラスの破損など
- 落ちてきた物体・飛来してきた物との接触
- 偶発的に起こった事故
自動車保険等級が3つダウンする事故(保険金支払い)
前記1つダウンに含まれない事故
ノーカウント事故(等級が上がりも下がりもしない)
自動車保険等級に影響しない事故(上がりも下がりも無し)
- 人身「傷害」保険の利用
- 搭乗者傷害保険の利用
- バイク特約・自転車特約
- ファミリー傷害特約
等級裏技を使ってマイナス等級を復活できる?
事故をしてしまい等級が気づけば当初スタートの6から
2とか3になってしまい保険契約料金が高くなってしまった。
この料金を下げる為に考えた裏技として
保険会社と自動車保険を解約して
もう一度新しく自動車保険契約をすると元に戻るのでは?
もし拒否されても他の自動車保険会社に新規申し込みをして
6等級から開始出来るような気がしますが
情報共有しているので基本的に等級が1になって
新しく自動車保険を申し込みをしたとしても
6等級からスタートは出来ません。
自動車保険は等級によって契約料金が異なりますので
あくまで事故をしない優秀ドライバーに対して
料金が優遇されています
その事からも解約と新規申し込みをしても
等級を飛ばせるような裏技は存在しないと考えましょう。
自動車保険の等級を温存出来る自動車保険休止システム
丁度著者がソニー損保から中断証明について
書類が送付されてきた所でしたのでタイムリーです
この中断証明書の発行というのは
それまで乗っていた車を廃車する、買い替えるけれど
すぐに買わないなどの理由で
そのまま間を開けずに車両を入れ替えない場合
自分の契約していた自動車保険をお休みする制度です。
この制度を利用する事の利点は
等級を維持できるという事です。
こちらは個人的にはメインカーであるセダンの他に
セカンドカーとして使用していた軽自動車。
車検を受けようとするとシャーシが錆びていて
修理費がかなりかかるとの事だったので
廃車にする事にしたものです。
軽自動車とメインのセダンは同名義で
車ごとに1契約、2契約のうちの1つを解約にしようとすると
ソニー損保の担当さんから
休止(中断処理)にしておくほうが良いという事で
手続きをするための書類が届いた所でした。
自動車保険の休止概要/三井ダイレクト損保例
- 休止目的は長時間手放すために契約を一時的に中断する事
- 等級7以上の等級であること
- 中断日の13ヶ月以内での申し出
- 自動車保険満期/解約までに契約車両が廃車/譲渡されている
- 廃車/譲渡以外では車検証効力を失っている事
- 等級は休止している期間10年まで有効
- 他社の中断証明書も使える
自動車保険の中断で注意したいこと
自動車保険を利用してきて等級がスタート地点である
6等級より高い場合
中断申請をして休止させておいたほうが有利ですが
気を付けておきたいポイントがあります。
- 保険契約が切れてしまった場合満期日から8日で無効に
- 満期日8日経過無効になると6等級にリセットされる
- 一部の共済(教職員/自治労/トラック)は対象外
気を付けて欲しいのが、自動車を廃車にしてから
自動車保険会社に連絡をしないで放置する事です
自動車はもう無いのでどうでもいいかな?
と適当に考えて満期日を過ぎてしまうと
満期日から8日以上放置で契約(等級も)無効化されます。(ソニー損保例)
無効化されると等級の引継ぎが出来なくなり
新規契約時の6等級からやり直しになってしまいます。
元々6等級程度なら良いかもしれませんが
20等級まで育てた保険が無効になってしまい
6等級からやり直しになると保険料にかなり差が出ます。
これは個人的に自分がやってしまった失敗でもあり
満期日から日数が経過して
等級6からやり直してしまった事があります。
等級20とかから等級6まで落ちると
かなり支払う料金に差が出るので注意しましょう。
等級6から等級20にするには通常10年以上かかります。
自動車保険の等級は保険料に直結。等級まとめ
自動車保険の等級に関してわかりやすく解説しましたが
等級は意識しなくても長い期間無事故で自動車保険を
更新していくだけで高くなっていきます。
等級6で開始した新契約から14年経過すると
等級20となるので自動車保険の割引率は最大になります。
等級最大20まで上がっても更に割引のある自動車保険会社も
例えばイーデザイン損保(東京海上グループ)では
無事故割引を通常の等級による割引に追加していますが
この割引を最大等級20でも適用しています。
等級20で最大の割引よりも更に契約者が得になる仕組みです。
自動車保険等級まとめ
- 自動車を廃車・譲渡する場合、保険は中断申請をする
- 中断申請は自動車保険満期までに完了すると安心
- 自動車保険を中断して再開すると等級を引き継げる
- まっさらの新規契約時は等級6からスタート
- 等級3から保険料が割高になる(+10%程度が多い)
- 等級20が最大割引率(-60%程度が多い)
- 自動車保険会社によっては等級20+割引もある
- 事故により等級1ダウン・等級3ダウンがある
- 無事故で更新していくと1等級ずつ上がっていく