日産のスクラッチシールド塗装って?メリット・デメリット

日産のスクラッチシールド塗装をご存知ですか?
おそらく日産車を購入または検討された方以外は知らない人が多いと思います。
塗装というくらいなのでボディーの塗装なのかなということは想像できますが、いったい通常の塗装と何が違いどんな特性があるのでしょうか?
ここでは日産のスクラッチシールド塗装とは何かということから、その塗装のメリット・デメリットをご紹介していきたいと思います。

 

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スクラッチシールド塗装って?

 

スクラッチシールド塗装とは日産自動車が独自に開発をしているボディー塗装ですが、なんとこの塗装、ボディーについた傷が時間が経てば元に戻る塗装なのです。

日産が開発した世界初の塗装になるのですが、付いた傷が時間を置くだけで元通りになるなんてまるで魔法のようですが、いったいどういうことなのでしょうか?
日産によると、ボディーに軟質樹脂を配合したクリヤー塗装を施すことで洗車によるすり傷、日常使用での引っかき傷程度なら時間がたてば復元するとのことなのですよ
ですので、車をぶつけてへこんだ傷やガリガリこすった傷が元に戻るということではなく、洗車による擦り傷や浅い傷程度なら元通りになるということです。

 

それでも勝手に元に戻るだけでもすごいのですが、さらには一般のクリヤー塗装よりも傷が付きにくくなり、水はじきが良くなり艶や光沢が持続するようになりました。
これまでの塗装と比較すると細かい擦り傷を1/5程度に低減することに成功しており、非常に画期的なものとなっています。

傷が付きにくくなったということはこれまでのボディー塗装(ガラスコーティング)のように塗料が硬くなるのかと思いきや、性質はまったく逆なのです。
ガラスコーティングは硬質皮膜なので、ベースコートの上に硬いガラス皮膜を作るのに対してスクラッチシールド塗装は、弾性のある軟質皮膜になり結合状態を高密度にすることによって、塗膜面がへこんで傷となったところを塗装の弾性によって元に戻す仕組みとなっています。

また、塗装面を温めることにより復元を早めることができます(夏場は特にそうです)

ただし、周囲の温度状況や傷の深さによっては復元するまで時間がかかるものがあったり、硬いものによる傷などでクリヤー塗装の層を越えてベースコートや下地の層まで付いてしまった傷は復元できません

スクラッチシールド塗装の効果のほどは、月に2回程度の洗車機の使用でも約3年間は十分に新車時レベルの塗装品質まで自動復元できる持続的な効果を持っています。

 

そんな特殊な性質を持つ塗装なのですが、自分の愛車がスクラッチシールド塗装なのか、そうではないのかが分からない人がいるかと思います。
そういうときの確認方法としてボンネットを開けてみてください。
スクラッチシールド塗装車には、

「スクラッチシールド塗装車につき補修時は必ず専用クリヤーをご使用ください」

というステッカーが貼ってありますので、そこから確認できると思います。

 

 

そしてこのステッカーから分かるように、特殊な塗装になるので特殊な材料が必要になり。

板金塗装する際には基本的には、PIT WORKのスクラッチシールド用の塗料を使いますが、この専用塗料には3種類あります。

それが、「スクラッチシールド用クリヤー」と「スクラッチシールド用クリヤー硬化剤」と「スクラッチシールド用クリヤーボカシ剤」になるのですが、この特殊塗料がとても高価になるのです。
単品販売だと、クリヤーが4kg缶(容量は3.6kg)で37,800円、硬化剤が900gで26,600円、ボカシ剤が300gで14,700円、全部購入すると79,100円にもなってしまいます。
塗料は単品販売以外に3種類のセット販売もあります。
その内容は、クリヤーが500g、硬化剤が250g、ボカシ剤が300gで40,250円なのですが、1~2パネル分しか塗装できず、1~2パネル分でも塗装するパネルのサイズの大きさにより足りなくなる可能性はあります。

 

ちなみにこの特殊な塗装は自動車のボディーだけでなく、NTTドコモから発売されたNEC製の携帯電話に採用されたり、スピーカーの振動版の自己振動による音の乱れを抑制するコーティング剤として適していることが判明したため、ビフレステック社の高級スピーカーに採用された実績があります。

この塗装は日産の最高級乗用車であるプレジデントを始め、スカイラインやシーマやエルグランドなどの主要車種から、スズキのランディーや三菱車など数多くの車種に採用されています。

 

 

では次ではスクラッチシールド塗装のメリットをまとめてみましたので、改めてみていきましょう。

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スクラッチシールド塗装のメリットは?

 

1.ボディーについた傷の自己補修

一番のメリットは間違いなく洗車によるすり傷や引っかき傷程度を時間経過と共に復元することですね。
世界数多くの自動車メーカーや塗料メーカーがある中でこの塗料の開発は世界初の商品となっています。

 

2.ボディーに傷や水アカが付きにくい

従来の塗装に比べ傷が付きにくくなったことにより水はじきが良くなり、水アカが出来にくくなりました。

 

3.塗装が長持ちする

ベースの塗装面にスクラッチシールドの軟質樹脂を重ねることにより、塗装表面の劣化を防ぎ新車時のツヤや光沢の塗装品質を従来のクリヤー塗装よりも長持ちさせることが出来ます。

 

 

スクラッチシールド塗装のデメリット

 

1.コストが高くなる

塗料代からも分かるようにスクラッチシールド塗装を板金修理に出すと修理代がかなり高額になります。
塗料代で7万円以上の金額になり、そこに通常の板金塗装代と持ち込む業者によっては特殊な知識と技術が必要になるため工賃が高くなります。
板金修理をして通常のクリヤー塗装をした時と比べると2~3倍の料金になることは覚悟しておいたほうがよいと思いますよ。

2.持ち込める業者が限られる

特殊な知識と技術が必要になるため修理を嫌がる板金工場が多いです。
もともと傷を付きにくくする塗装のため磨き作業などにかなりの時間を取られてしまうことや、もし失敗してしまえば高額な塗料を自社で負担しないといけなくなるリスクなどで、持ち込んでも断られる可能性は高いと考えておいてください。

3.修復出来る層が薄い

材料費が高いことも関係してきますが、塗装の層は厚塗り出来ないので修復できるクリヤー塗装面は薄く、ほんとに浅い傷しか修復出来ません。
上記がスクラッチシールド塗装のメリット・デメリットとなりますが、やはり一番気になることは修理代のことではないでしょうか。
板金に出してしまえば高額になることはほぼ間違いないです。
高額の修理代をいきなり請求されても支払うことは難しいので、そういうことがあっても何とか出来る様に車両保険には加入しておくようにしましょう。
加入していないオーナーさんは高額の修理費用を抑えるために、スクラッチシールドのクリヤー塗装はあきらめて通常のクリヤー塗装にしてしまう方が多くいらっしゃいます。

 

4.染みになりやすい

スクラッチシールド塗装自体が撥水性ですので、ボンネットやルーフに陥没染みが出来やすい傾向にあります(特に濃色車は目立ってしまいます)

 

5.磨きにくい

熱で傷が元に戻る塗装ですので、磨きにくいと言われておりますし、傷が取れにくいとも言われております。(磨きに出す際は要注意ですよ)

 

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まとめ

日産のスクラッチシールド塗装についていかがでしたでしょうか?
塗装の柔らかい弾力を利用して修復させる技術にはとても高い技術力とものすごい研究を重ねてきた結果であるということが伺えます。
このスクラッチシールド塗装の出現により、塗装技術の更なる可能性がかなり広くなってきたのではないでしょうか?
まだまだ改善するところはありますが、今後の発展とボディー塗装以外での応用などがかなり気になってくるところです。
これまで何度も自動車業界で歴史を作ってきた日産自動車の、これからさらに新しい歴史を作っていくであろう独自の技術力に大きな期待を寄せ注目していきたいと思います。

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